「マンションこそ方位にとらわれろ」 |
| マンションの家相学、第2回の今回は「マンションこそ方位にとらわれろ」です。迷信を否定する私が「方位にとらわれろ」とは、意外に思われたことでしょう。 その「方位」ですが、家相でいう方位には、大きく2つの意味があります。 ひとつは、たとえば、「西に玄関があるとお金が逃げていく」などと言われているような「占い的な方位」。これは、あくまでも占い的なものであって、当たるも八卦、当たらぬも八卦の根拠のないものです。長者番付に常に載られている方のオフィスが銀座にありますが、そのオフィスは西玄関です。ちなみに、私の本宅の表玄関も西に向けています。ですから、住まいづくりにおいては、このような根拠のない方位は気にする必要はありません。 ![]() しかし、もうひとつの「太陽との方位」は、大いに気にしてほしいのです。これこそ、住まいづくりの際にはしっかりと考えていただきたい方位であって、私が「とらわれろ」と言っているのもこの方位なのです。 「マンションの家相学」の第1回でもお話をしましたが、マンションと戸建てとの一番の違いを、もう一度お話ししておきましょう。 戸建て住宅は、基本的に東西南北すべての方位と家の外壁が接します。一方マンションは、東、西、南、北など単方位だけに面することも多く、角部屋であっても、東と南だけに面するなど、すべての方位には接しない建物と考えていただければよいでしょう。 ![]() ![]() 私が「マンションこそ方位にとらわれろ」とお伝えする理由はそこなのです。マンションは戸建てと違い、ひとつの方位の影響を大きく受けやすい住まいになってしまいます。「家相学は家窓学」でもお話していますが、住まいにおける熱の損失や流入は、その60%以上が窓と外壁からによるものです。つまり、窓や外壁が北や北東だけに面していれば、その特性である寒さの影響を大きく受けますし、南西や西だけに面していれば、西日による暑さの影響を大きく受けてしまうことになります。特にマンションの場合は、外観のデザインも重要になるために、本来は方位によって開口部の大きさをコントロールしたい気持ちが設計者にも当然あるものの同じ窓サイズにしなければならないマンション特有の理由もあるのです。 その意味では、「鬼門」の影響も、むしろマンションのほうが受けやすいといえるでしょう。 もちろん、ここでいう鬼門とは、占い的な方位ではなく、寒い場所、暑い場所といった特性を持つ北東・南西という方位のことです。 たとえば、マンションで北側だけに面する住まいや、北東だけに面する住まいは、夏は比較的涼しく快適ですが、冬の冷えこみは極端に大きくなります。先回お話した南に大きな開口部作ることは大吉なりのまさに逆の状況ですからね。 建物の北側の雪や氷柱が解けにくい様子を皆さんもご覧になった経験があると思います。マンションの場合、北向きでもベランダが付くことがほとんどですから、北側の窓も開口の大きな掃き出し窓になってしまいます。それゆえ熱損失も大きく、より冷えこんでしまうのです。 ![]() 私のオフィスも、プロジェクターを利用する関係上、北側だけに面する部屋を鑑定室にしています。夏は確かに快適ですが、冬はやはり寒く、夏と冬の過ごしやすさには大きなギャップがあります。オフィスですからよいですが、育ち盛りの子供の部屋だと、この環境は望ましくないというのが実感です。 また、南西に面する住まいの場合は、暑さの影響を大きく受けてしまいます。昨年鑑定にみえた方の中にも、都内のタワーマンションの南西角部屋を購入したものの、暑さが理由で早々に手放したという方がいました。「夏は暑いだろうと覚悟はしていたが、これほど暑いとは思わなかった」そうで、新たに購入し直すマンションの相談にみえたのです。 マンションの場合、北側や北東、南西の角物件は、育ち盛りの子供さんやお年寄りがいる家庭では、避けたほうが無難であると、私はお話しています。ただし、タワーマンションなどは、北東側であっても朝日が入るというよい面もあるので、ただ凶ばかりではないこともお伝しておきましょう。 朝日のよい点を紹介しています。紫外線を遮断するな 昨今は「高断熱ガラス」や「遮熱ガラス」なども開発され、冬の暖房や夏の遮熱に対する窓ガラスの性能も向上しています。それらの窓ガラス対策がなされているかどうかも、よいマンションを選ぶポイントのひとつです。「家相学は家窓学」でもご紹介しているように、マンションでも同じく、住まいの快適性は窓で大きく変わるのです。 ![]() たとえば、ある程度窓ガラスの対策がなされた南西の角物件であれば、意外に夏も涼しく暮らせます。しかし、その一方で、冬場の太陽光も大幅にカットされてしまいます。現在の私のオフィスも、西側は天井から床までの全面ガラスのため、通常の遮熱ガラスよりも性能の高い、オフィス用の高性能遮熱ガラスが採用されています。ですから、夏はしっかり太陽光をカットしてくれますが、太陽の恩恵を受けたい冬も、暖かさをほとんどカットされてしまうという欠点を、身をもって体験しています。 ここまでお話をしたように、方位の特性による影響は、ある程度は窓ガラスなどの対策でも対応できます。がしかし、まだまだ現段階では窓ガラスの光学特性が季節を通じ常に一定のため不十分と言わざるを得ません。気温などの環境や、居住者のニーズに応じた効果が発揮される下記のようなガラスが開発されましたが、本格的に実用化されるまでは、マンションは方位の影響を大きく受ける住まいであると理解してほしいのです。 夏は日射遮断、冬は日射導入、30℃付近を境界に自動的に切り替わる窓ガラスを開発、実用化が期待される 独立行政法人産業技術総合研究所 ですから、「マンションこそ方位にとらわれてほしい」のです。では、どんな方位に向く部屋が大吉なのか、どんな方位の部屋を買えばよいのかは、順次お話をしたいと思います。また、南西の角物件や北だけに面する場合の対策法も、順次ご紹介していく予定です。小池康壽の家相学は、対策法もアドバイスするのが基本ですからね。 ![]() 小池康壽の家相学では、「マンションは戸建てと違い、方位の影響を大きく受けるものなり。北だけに面するもの、南西に面するもの、寒さ暑さに注意されたし。マンションこそ方位にとらわれるべし。」と申し上げておきましょう。 次回は、凶とお話した北側向きのマンションの対策例をお話しましょう。 |
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