寝室で開運!

家づくりの中で、意外にないがしろにされているのが「寝室」です。リビングやキッチン、玄関などには気を使うものの、寝室となると「どうせ寝るだけだから…」と、あまり気にしない人が多いのです。実際、鑑定の際にも、家相が気になる部屋、改善したい部屋に「寝室」をあげる人は極わずかなのです。

確かに、寝室は眠るための部屋であり、昼間に使うことはほとんどないわけですから、日当たりや風通しが悪くてもそれほど困らないし、どの方位に寝室があろうが構わないでしょう。しかし、私たち人間は、一日の4分の1から3分の1は眠っているのです。昼間は会社や学校へ出かけていることを考えれば、家の中で一番長く過ごす部屋は寝室だということになります。寝室を家の中のどの場所につくるか、どんな条件につくるかは、実は現代家相学上、非常に重要なことなのです。なぜなら寝室は、体と心を休め、明日への英気を養う部屋だからです。



以前の記事でもお話しましたが、現代の社会は自殺者が年間3万人を超えるというストレスに満ちた社会です。冷え込んだ経済や、複雑化する社会問題の中を生きる私たちは、心も体も疲れやすい状況だといえるでしょう。その中でしっかり眠ること、疲れを癒すことができる寝室をつくることが、健康運・社会運をはじめ、様々な運勢を向上させるポイントだと思うのです。


では、しっかり眠ること、疲れを癒すことができる寝室をつくるには、どうしたらよいのでしょうか。それは、「眠りやすい状況」・「目覚めやすい状況」を、一年を通じてつくってあげることです。北東の鬼門に寝ると災いが起きるとか、南西の裏鬼門に寝るとガンになるとかいうことではなく、それぞれの方位の特性に合わせた寝室づくりをすればよいのです。

そこで今回は、「運勢が向上する寝室づくりのポイント」を、北東・東南の寝室(前編)、南西・北西・中央の寝室(後編)に分けて、現代家相学の観点からアドバイスしていきたいと思います。まずは前編の北東・東南の寝室です。

<北東の寝室>
北東は俗にいう鬼門です。鬼門に寝室をつくることを嫌う人もいますが、以前の記事でもお話したように、北東という方位の特性は、寒い北風が吹き寄せる場所、冬は家の中でも特に寒い場所であることです。ですから、この方位にある寝室は、まず冬の寒さと結露に注意することが大切です。



血圧の上昇など、寒さは人間の体に負担を与えますが、結露によって発生するカビやダニなども、私たちの健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。北東や北など寒い方位の寝室は、冬の寒さと結露の対策として、窓の断熱効果を高めることがポイントです。新築の場合は、冷たい外気の影響を防ぐ「ペアガラス」や「断熱雨戸」、結露に強い「樹脂製サッシ」などを取り付けるとよいでしょう。今ある窓への対策としては、リフォームが可能であれば、後付け式の内窓を取り付ける方法や、結露防止シートなどを貼ったりする方法もあります。

また、暖房で室温を上げ過ぎないようにすることや、湿気を出さないエアコンやFF暖房などを利用すること、窓まわりの湿気をできる限り乾かすことなども、結露によるカビやダニの発生を防ぐことに効果があります。基本的には寝室のインテリアは寒色系が望ましいといわれますが、冬場の一時的な寒さの対策としては、カーテンや布団カバーなどに暖かみのある色柄を使ったり照明を電球色の蛍光灯にするなど、視覚的な暖かさを演出するという手もありますね。

<東南の寝室>
東南は家相上「大吉」の場所です。この東南にはどんな部屋をつくっても、その部屋のよい面を引き出してくれますが、寝室にもやはり、最高の場所といえるでしょう。空気環境がよく、一年を通じて快適な場所であることに加え、東南の寝室には朝の光が入るという大きなメリットがあります。この朝の光が、快適な目覚めには不可欠だからです。



私たち人間の睡眠には、「深い眠り」と「浅い眠り」を交互に繰り返しながら、徐々に「浅い眠り」となり、そして目覚めるというリズムがあるといわれています。この時、目覚まし時計の音や物音で目覚めるよりも、朝の光を感じて目覚めるほうが、身体的にも精神的にもよいといわれているのです。人間は「気分」に左右される生き物ですから、スッキリ目覚めることができた朝は気分もよく、一日を意欲的に行動でき、社会でも実力が発揮できることでしょう。

東南の寝室は言ってみれば、「朝日」という自然の目覚まし時計で目覚めることができる、大吉の寝室なのです。ですから、この方位に寝室をつくる場合は、東側に窓を大きく取り、朝の光を取り入れるようにすることがポイントです。くれぐれも、家具で窓を塞いだり、遮光カーテンで光を遮ったりしないようにしてください。しかしさすがに夏場は早朝の光でも寝苦しさを感じることがありますから、体に直射日光が当たらないように配置をすることもポイントです。

<南西の寝室>
南西という方位の特性は、とにかく夏に暑いということです。この方位に寝室がある場合、春・秋・冬はまず問題はありませんが、夏の暑さで睡眠を妨げられないようにすることが一番のポイントになります。


皆さんご存知のように、夏の西日は強烈です。南西に寝室があり、なおかつ西側に窓がある場合は、まず第一に西日を遮るくふうが大切です。暑い西日が夕方まで差すことで、寝室の室温は夜になっても結構高いのです。特に、コンクリート造りの住宅やマンションなどは、外壁のコンクリートが熱を持つためよりその傾向が強く、暑くて寝苦しい寝室になってしまうでしょう。「エアコンをかけて寝るから関係ない」という人もいますが、南西の部屋は冷房の効率も悪く電気代もかかりますし、冷やし過ぎて体調を崩すという話もよく聞きます。

南西に寝室をつくる場合は、西日が多く差し込まないよう、西側の窓を小さくしたり、遮光カーテンやブラインドなどで西日を遮り、室温の上昇を少しでも抑えることがポイントです。また、内装材やカーテンをブルーやグリーンなどの寒色系の色にして、視覚的にも涼しく感じるように演出するとよいでしょう。照明器具も、白熱灯の赤い光より、白っぽい光の蛍光灯のほうがおすすめです。

<北西の寝室>
北西は、寝室の場所としてはまずまずといえるでしょう。北側ではあるものの、西日が当たり冬の寒さも幾分緩和されますし、逆に夏は、北側であることが暑さを緩和してくれます。家の中では比較的温度変化の少ない場所で、寝室としてはよい環境です。昔から家相では、北西がお年寄りや一家の主人の寝室に適した場所と言われるのは、このような理由からなのです。

しかし、その北西も、周囲の環境によっては注意が必要となります。北西の寝室の場合には、周囲の環境に応じて対策をすることがポイントです。例えば、家の北側が道路や公園などで隣家の建物がない場合、北風の影響をまともに受け寒い寝室になってしまいます。この場合には、北東の寝室と同じように、寒さや結露の対策をしておきましょう。また、西側が道路や公園などの場合には、西日を遮るものがなく、南西のような暑い寝室になってしまいます。
この場合も、南西の寝室と同じく西日を遮るくふうが大切です。


<中央の寝室>
家の中央に部屋があるというのは、最近の戸建て住宅の感覚からするとめずらしいことのように思われますが、昔造りの部屋数の多い建物や、マンションなどではよくある間取りです。特に南北に細長いタイプのマンションでは、北側の部屋と南側のリビングなどの間にもうひと部屋ある場合が多く、ここを寝室として使うケースがよくありますが、これも中央の寝室といえるでしょう。では、このような中央の寝室は、寝室の環境としてはどうなのでしょうか。


家の中央という場所は、窓がないため光や風が入りません。そのため暗く、空気がよどみがちで、寝室の環境としてはあまりおすすめできません。私たちは眠っている間も呼吸をし、酸素を消費しています。朝までの何時間かの間に、呼吸により空気中の酸素が減り、二酸化炭素が増えることで、寝室の空気環境はさらに悪くなってしまいます。特に高気密の建物や、窓を締め切りがちな家は、換気が不十分だと息苦しさをも感じてしまうことがあるようです。

家の中央に寝室がある場合は、空気環境を良くすることが一番のポイントです。できれば、空気導入型換気扇やシーリングファンを設置して、空気を取り入れたり、空気の流れを起こしたりするとよいのですが、基本的には、隣の部屋の窓などからできる限り風を取り入れ、換気をすることです。家の中央の寝室は、空気環境にさえ注意していれば、室温も安定しており眠りやすい環境であるともいえます。夜勤などで睡眠時間が変則的な方には、周囲の騒音も気にならないよい寝室かもしれませんね。

以上、各方位ごとに寝室づくりのアドバイスをしてきましたが、皆さんの寝室はいかがですか?「寝るも奉公」ということわざにもあるように、「眠れば身も心も休まって、明日はまたよく働けるのだから、寝るのも大事な仕事」なのです。皆さんも「寝室で開運!」してください。


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