幸せに暮らせる住まいをつくろう |
家相を取り入れて「幸せに暮らせる住まい」をつくるには、まず第一に自然とうまく付き合う
ことだと、前回お話しさせていただきました。しかし、さまざまな問題を抱える現代社会では、住まいにもまた、さまざまな配慮が必要になってきていると思います。今回は、幸せに暮らせる住まいをつくるために、さらに取り入れておきたい現代ならではの家相について、お話を続けてまいりましょう。![]() 家相では、家の間取りや構造だけではなく、家の外部や周囲の状況などに配慮することも大切だとしています。特に現代の住まいづくりでは、これら家の外への配慮が、幸せな暮らしをするためのポイントと言っていいでしょうね。中でも私が一番大切だと考えているのは、より安全に住まうための「防犯対策」です。 外敵から自分たちの身を守る「防犯」の意識は、もともと古来の家相から伝わってきたものです。中国の「万里の長城」は、まさにそのために造られたものであり、日本の古い家相書にも、外部からの侵入や盗難に注意を与えている記述があります。どの世にも犯罪はつきものですが、昨今のそれは凶悪なものが多く、備えがあるとなしとでは、万が一の場合に大きく運命を分かつことになるでしょう。 防犯対策というと、ドアや窓の鍵の強化、防犯ブザーやセンサーライトの取り付けなど、“後付け”の対策が一般的でしたが、防犯性能の高い窓ガラスを採用したり、雨戸やシャッターを完備するなど、今や住まいそのもので守りを固めることが重要になってきていると思います。また、設計の際にも、死角になりやすい場所に玄関や勝手口をつくらないようにしたり、足場になるようなものとベランダを近づけないようにするなどの配慮もしておきたいものです。もちろん、外構計画にも防犯性をプラスするなど、後付けでなく、住まいづくりの“時点”で対策することが大切ですね。 警察庁防犯対策住宅設備 家の外への配慮としては、もうひとつ「近隣との関係」があげられると思います。もちろん、良好な人間関係を築き、円満な付き合いをすることが何よりですが、近隣の家が間近に建ち並ぶ現代の住宅事情では、住まい同士の関係も、少なからず近所付き合いに影響を及ぼすものです。 ![]() その住まい同士の関係のポイントとなるのが「窓」です。窓は音や視線の通り道にもなりますから、できれば、隣家の窓と向かい合わせにならないように配置したいもの。特に浴室やトイレ、寝室などは、お互いに音や視線が気になる場所です。隣家が先に建っていれば、窓の位置をずらして設計したり、窓の大きさや形状にひと工夫したいですね。防音性の高いサッシや、目隠しの面格子、ルーバーなども活用するとよいでしょう。隣家の台所の窓も要チェックです。台所の窓は音や視線の他に、臭いの通り道にもなりますし、台所は火災の出火元になりやすい場所ですから、万一の際には火の通り道になってしまうおそれもあります。 住まいづくりはたいへんな作業です。隣の家まで気にしていられないという方が多いでしょうが、少しの配慮でお互いに気持ちよく暮らせたら、またひとつ、幸せに暮らせる住まいに近づけることでしょう。 さて、先ごろ住宅金融公庫が行った調査で、新築住宅取得に際して購入したもののトップは「観葉植物」という結果が出たそうです。ペットの購入比率も以前の調査を上回り、新居に「癒し」を求めている人が多いことがうかがえますね。この「癒し」や「安らぎ」も、さまざまな問題を抱える現代の住まいづくりには不可欠なもの。防犯や近所付き合いなど、家の外への配慮に対して、これらは家の中での配慮といえます。 ![]() 癒され、安らげる住まいをつくるためには、家族が仲良く暮らせることが第一ですね。それには、「付かず離れず」の間取りづくりも大切だと私は思います。プライバシーや自立心を尊重し、それぞれが孤立してしまうような間取りは考え物ですが、まったくのオープンで、何もかも見え過ぎてしまうのもどうかと思います。たとえば、仕事で疲れたお父さんが、静かにひと息つける場所をつくったり、足音で子供の様子がわかるよう、階段を台所に隣接させたりと、家族の気配はしっかり感じながらも、ほどよい間合いを持った間取りづくりが大切だと思うのです また、内装やインテリアなども、癒しや安らぎを感じられる色、材質をうまく取り入れたいですね。たとえば、私たち日本人は畳や土壁の色でもあるベージュを好み、安らぎを感じるといわれています。家族が集まるリビングなどは、このような色をベースにされるとよいでしょう。 家相は幸せに暮らせる住まいをつくるためにあるものです。その幸せとは、家族が仲良く、健康で安全に、快適に暮らせること。そのためのコツやポイントを、これからまたご紹介していきたいと思っています。最後に、住まいづくりを検討中の方、くれぐれも家相を勘違いしないようにしてくださいね。 小池康壽の家相訓 家相取り入れ幸せな家作り願うもの現代では防犯に重きをおくこと吉なり。周囲を考慮し、防犯対策の住まい備利用し対策をするべし。火の災いなどにも考慮し近隣の台所も調査すべし。また、現代ではストレス多き社会にて、癒しの空間作ることも吉の道なり。内装やインテリア、ペットや植物などともうまく付き合い、安らげる空間作ること大吉なりと心得よ。 |
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2005 家相研究家 小池康壽