中庭は大いに凶し |
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| 家相の古書には、「中庭に木を植えて陰を取るべからず」という言葉があります。また、「中庭に樹木、水溜り、湿気の類を設くる事大いに凶し」ともいわれています。「パティオ」と呼ばれる洋風の中庭が人気で、最近は鑑定の際にも、中庭を設けた家をよく見かけますが、家相学では昔も今も、中庭をつくることは“大いに凶し”なのです。 | ||||||||||||
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| その一例ともいえるようなケースが、最近のニュースで報道されました。舞台は、先頃新しく建てられた「新首相官邸」。実は、新首相官邸の中庭に植えられた「孟宗竹(もうそうちく)」が枯れ始め、官邸の関係者の方々を悩ませているのだそうです。新官邸の中庭は、四方がガラス張りの吹き抜け構造で、竹林をイメージした和風庭園になっているそうなのですが、その中の何本かの竹が7月頃から枯れ始め、すでに伐採された竹もあるのだとか…。首相官邸といえば、日本の“顔”ともいえる建物。そのシンボルであり、セールスポイントでもあるという中庭の竹が枯れたとあって、中庭の温度変化の様子を調べたり、竹の専門家に原因究明を依頼したりと、対処に追われているそうなのです。 | ||||||||||||
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| 総務省統計局統計センター |
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いつもお話していますが、家相は人間の健康だけではなく、建物の健康も願うものであります。日本の気候は湿度が高く、それゆえ、世界に比べて建物寿命が非常に短いのです。人間が健康に住まうためにも、家を長年健康に保つためにも、湿度の悪影響はできる限り防がなければなりません。そのためにも、住まいには風通しや日当たりが重要となるのですが、家の中央に中庭をつくることで、より湿気を溜めやすい環境をつくってしまうことにもなり兼ねないのです。 中庭のように周りを囲まれた空間では、当然風通しが悪くなります。新官邸のような屋根のある中庭の場合は、さらに風通しが悪く、空気がよどみやすい環境となるでしょう。今夏の暑さも手伝って、竹林の竹たちもダメージを受けてしまったのでしょうか。また、屋根のない中庭の場合は雨が降り込みますから、風通しや日当たりが十分でなければ、庭も乾きにくくなります。特に雨量の多い地域や、雪がよく降る地域では、いつまでも湿気を溜め込んでしまい、建物を傷めるおそれもより大きいのです。もっとも、中庭をつくることが一概に悪いというわけではありません。家の中に光を取り入れることや、自然の趣を身近に感じること、住まいにゆとりや癒しの空間を演出することも確かに重要です。しかし、人間が健康に暮らすこと、また、最も大きな財である住まいを健全に維持していくことは、もっと重要なことなのだと家相学では考えているのです。 これから家づくりをしようとお考えの方、中庭をつくる場合は、慎重におつくりいただきたいと思います。中庭が湿気やよどんだ空気の溜まり場にならないように、また、家全体の風の流れをあえて遮断することのないように、設計を十分考慮してほしいのです。風通しは、人間にも建物にも、中庭の樹木にも必要なものです。みんなが健康に過ごしていけるように、風の通り道をきちんとつくってあげることです。 湿気の対策も忘れずにしておきましょう。以前、「家の床高は一尺4、5寸(約45センチ)位を吉とするなり」という言葉をご紹介しましたが、湿度の高い日本では、家の床下を高く取り、床下の換気をよくすることが、人間と建物の両方の健康にとって重要なことなのです。中庭をつくる場合には、建物が湿度の影響を受けないよう、なおさら床下の換気に配慮することが大切です。できれば床下を高くとること、換気口を十分設けること、また、床下換気扇や、床下用の除湿機を中庭周辺の床下に設置して、湿度の高い腐敗した空気を強制的に排出するのもよい方法です。 もう1つ、中庭に降る雨水を、独自の排水溝で外部に排出することも、効果的な対策といえるでしょう。また、中庭に植えた樹木に水をやることで、湿気を助長させてしまうこともあります。中庭に樹木を植える際は、水やりが少なくても元気に育つ樹種、日当たりや風通しなどの条件が悪くても育つ丈夫な樹種を選ぶことが大切です。樹木は少なくして、石や陶芸品などで庭を演出したり、人工の樹木を利用するのも、高湿度の環境をつくらず、建物にもよい方法だと思います。建物に使う材料もまた、湿度の影響を受けにくいものを選択しましょう。 |
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| 明るい陽光が降り注ぐ、緑にあふれた中庭。それは誰もが憧れる情景です。しかしここは、雨の多い国、日本。地中海沿岸のパティオとは、ずいぶんと勝手が違います。冒頭に紹介した古書の言葉も、まさしく、そう私たちに教えてくれているのだと思います。新官邸の中庭にも、「まずは風通しをよくしてみては…」という声が多いそうですが、ついでに「風通しのよい政治」も望みたいところです。 【年間降水量】 降水量には雨、雪、あられも含まれる。わが国では6月から9月にかけておおく、地球全体の平均降水量が850ミリから1000ミリであるのに対し日本各地の降水量は1000ミリを越えており3000ミリを超える地域もある。日本の年平均降水量は1714mm(S41年〜H7年平均)もあり、世界の年平均降水量970mmの2倍近くに達する。 国土庁水資源部・日本の水資源(平成8年度版)より |
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