住まいの壁を侮るな! |
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| 小池康壽の「こんな住まいは絶対つくるな!」シリーズ。 闇雲に中庭をつくるべからず 紫外線をすべて遮断するな 先回、先々回は中庭のあるプランを例にして、風や光とうまく向き合う家づくりをしていただきたいとお話しいたしました。そして、今回ご紹介するのも同じく下記のプランですが、実は、この中庭のあるプランにはもうひとつ、注意していただきたい凶の部分があるのです。 ![]() それは建物の「強度」にも影響する、家づくりにおいてはとても重要なことなのです。 以前の記事「張り・欠けはここに注意!」でもお話をしましたが、張りや欠けがあると建物の形状が複雑化し、防犯上の死角ができたり、雨漏れの心配がおきたり、また、大きな地震が起きたときには、建物に負担がかかりやすくなります。 ![]() 関連記事 張りかけはここに注意! 三角形の土地は大凶相! 図面を見ればおわかりのように、中庭をつくることで建物に凹部分、つまり「欠け」ができます。このように大きな欠けがある建物の場合、地震が起きたら一番影響を受けやすいのは、やはり凹の欠けの部分です。凹部分があることで建物はいくつかの長方形に分かれる形になり、その長方形の形ごとに揺れが違ってきますから、接合部となる凹のコーナー部分には、予想以上に大きな負担がかかるおそれがあるのです。 さらに、中庭をつくれば、それを眺められるように凹部分を全面ガラスにしたり、コーナーサッシにしたりするケースが多いですね。となれば当然、耐力壁である壁面が少なくなり、ただでさえ弱い部分がより弱くなりかねません。 ![]() 下の写真は、阪神大震災の2日後に、現地で私が撮影した写真の一部です。この建物は大手ハウスメーカーの建物でしたが、ちょうど上記の図面と同じように中庭がある建物で、中庭の部分に写真のような損壊があり、建物全体もかなりの被害を受けていました。 ![]() 昔から家相では、鬼門に張りや欠けがあると癌になるとか、心臓病を患うなどといわれてきました。もちろん、そのような考えは迷信にほかなりません。しかし、中庭も含め、大きな張りや欠けをつくることは、現代でも大凶になるおそれがあることを天災が教えてくれています。この写真の建物も、中庭に面するコーナー部分がすべてガラスで構成され、壁面が少なかったことが損壊の一因だと私は考えます。 ![]() 上の写真は木造住宅メーカーの建物内部です。損壊の程度はご覧のように大きなものでした。外観のデザインを重視した張りや欠けが多い建物で、この建物にも大きな凹部分がありました。実際に現地を見て思ったのは、損壊の少ない建物は、メーカーや工法云々よりも、張り欠けのない真四角の形状で、総2階の建物だということでした。上記の2つの写真はハウスメーカーの新築物件でしたが、築年数が古くても、シンプルな形の建物は一様に被害が少ない傾向もありました。 また、下記のような建物の形状も、損壊が多く見受けられました。 ![]() ![]() ![]() 写真の住まいは、コーナー部分以外はほとんど損傷はありませんでした。建物全体のイメージはCGを参照してください。 「三角形の敷地は大凶相?!」でもお話をしましたが、三角形のように変形した敷地の場合、敷地の形状を追いかけすぎて、敷地と同じような形状の建物をつくると、地震の時には建物に大きな負担がかかるおそれがあります。 ![]() 三角形ではなく通常の敷地でも、角地の場合は上記の写真や図面のように建物を斜め壁にするケースをよく見かけます。敷地を有効に使いたいという希望からでしょうが、この斜めになったコーナーの部分こそ、地震の際には大きな負担を受けることになるのです。建物の角々には、筋交いがしっかりと効いた直角でまっすぐな壁を設けることが、丈夫な住まいをつくる条件ともなります。 見かけやデザインだけにとらわれず、張りや欠けの少ない安定した形状の建物をつくること。中庭をつくる場合も、建物の角部分は開口部をむやみにつくらず、耐力壁を適宜設けること。これはとても大切なことだと私は思います。 ![]() 私はいつも、天災こそ私たちをもっとも苦しめる災いであると考えています。阪神大震災のあの甚大な被害の光景は、今でも決して忘れられるものではありません。家を建ててから地震に備えるのではなく、家を建てるそのときに、ぜひ地震にもしっかりと備えておいていただきたいと切に願います。 -------------------------------------------------- |
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2005 家相研究家 小池康壽
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