張り欠けとは

「張り」と「欠け」。「鬼門」とともに、家相の本の見出しに鎮座する、家相ではお馴染みの言葉です。「張り」だの「欠け」だのというと難しく感じてしまいますが、簡単に言えば、建物の「出っ張り」と「へこみ」、つまり「凸・凹」なのです。この「凸・凹」が方位によっては吉凶に関わるとあって、家づくりをされる多くの皆さんが「張り・欠け」を気にされています。現実に、私のもとへお越しになる相談で「鬼門」に次いで多いのが、この「張り・欠け」なのです。


ところで、「張り」と「欠け」をどう区別するか、迷われたことはありませんか? 出っ張った部分を重視して「張り」とするのか、へこんだ部分を重視して「欠け」とするのか、判断に迷うところですよね。「これは張りでしょうか、それとも欠けでしょうか?」という質問も多いのです。「張り」であるか「欠け」であるかで吉凶が変わってくるわけですから、相談する方には切実な問題でしょう。そこで「張り」と「欠け」の見分け方ですが、次のように判断します。

・建物の一辺の長さの3分の1以内が出っ張っている場合は「張り」
・建物の一辺の長さの3分の2以内がへこんでいる場合は「欠け」

余計にわかりにくくなってしまったかもしれませんね。では、私流にわかりやすく言うと、「張りをつくれば欠けもできる。何分の1が張りとか欠けとか、一切気にする必要はない」のです。

家相には、単なる迷信や、本来の意味が歪曲して伝わった部分が多くあります。「張り」「欠け」も、実はそのような傾向が強い考え方なのです。 「張り」は家相では吉、「欠け」は凶としていますが、鬼門の方位(北東・南西)にある「張り」だけは、例外で凶になると言われます。また、「張り」「欠け」とも、方位によって様々な言い伝えがあります。例えば、「東南に張りがある家は長男が出世する」とか、「北東に張りがあると家族が健康を害する」とか、「東の欠けは事業に失敗する凶相だ」などです。

しかし私は、「張りや欠けに、子供を出世させる力も、家族を病気にさせたり、事業を失敗させたりする力もない」といつも言っています。東南に張りがあれば、明るく空気環境のよい空間で子供を育てることができますが、その子供が出世するかどうかは本人の努力次第ですし、東南に張りをつくることで日差しを遮られ、日陰になってしまう場所もできるのです。鬼門の北東に張りがあったとしても、冬の寒さの影響を和らげる工夫をしておけば、健康を害する恐れも少なくなるはずです。また、東の欠けも、隣家と接近しているような敷地状況では、逆に日当たりやプライバシーの面で有利にもなるでしょう。

多くの家づくりに携わり、インターネットを通じ多くの家を鑑定してきた私は、その経験からも、「張り」や「欠け」が直接、金運や健康運・社会運などを左右するものではないとはっきり言えます。

しかし、「張り」「欠け」に大きく左右される部分もあるのです。むやみに「張り」や「欠け」をつくると、後悔することにもなりかねないその「部分」とは何なのか、お話したいと思います。



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