縁側のある家は吉相! |
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| 長寿のおばあちゃん、蟹江ぎんさんが108歳で亡くなられました。双子のお姉さんである成田きんさんが前年亡くなられてから、ぎんさんも体調を悪くされたようですが、お元気な頃のぎんさんは縁側が大好きだったそうです。 縁側で娘さんやご近所の方と談笑することが一番の楽しみであると、常々おっしゃっていたそうです。縁側での語らいがぎんさんの元気の源、長寿の秘訣のひとつでもあったのでしょうね。 全国から家相の相談を受けている私ですが、ここ最近の住宅設計図面にはひとつの傾向が見受けられます。それは縁側をつくる家が極端に少なくなってきたことです。洋風住宅をつくる人が増えたことや、敷地や建築費などの諸事情から、縁側は無駄なスペースと思われがちです。しかし実は、縁側は家づくりでとても大切な役割をしてくれている私は考えています。 縁側とは和室の前につくる廊下のことを言いますが、この縁側をつくることで、夏の暑い日差しが直接和室に入るのを防いでくれます。また冬場にはサンルームのように暖かく快適な空間ができるのです。縁側は、自然をうまく取り入れ健康的な生活をするために、先人の知恵が生み出した場所なのです。 そしてまた縁側は、様々な運勢を向上させてくれる場所でもあります。もともと縁側とは、その昔武士が登城した折の詰め所であり、御目見人の披露に使われた場所でした。つまり縁側とは人と人のご縁ができる場所、ご縁をつくる場所であったのです。今でも地方ののどかな風景の中に、縁側で談笑するおじいちゃんやおばあちゃんたちの姿を見ることがあります。縁側はご近所どうしのご縁をつくる場所、ご縁を深める場所でもあるのです。 凶悪な事件や少年犯罪など、近年は何かと問題の多い世の中ですが、縁側を通じてご近所どうしのご縁が深まる社会ができれば、これらの問題にもわずかながら効果があるような気がします。世知辛い世の中になったと言う前にもう一度、一軒一軒の家でご縁を深めようではありませんか。空き巣や強盗などの犯罪も、昔のようなご近所付き合いがあれば防げることもあるでしょう。また少年の非行や犯罪も、親だけでなく近所のおじさんが力になってくれるときもあるはずです。 後を絶たない幼児虐待の問題も、近所のおばさんの「縁側子育て相談」が心の支えになることもあるでしょう。私は、今こそ家づくりにもう一度、縁側を取り入れてほしいと切に思うのです。ぽかぽかと春の日差しが降りそそぐ縁側で、家族やご近所のみなさんと楽しくおしゃべりすることが、きんさん、ぎんさんのように長生きできる秘訣かもしれません。 明るく元気な老後の生活のためにも、縁側を、そして人とのご縁を、もう一度見なおしてみたいものですね。私たちに元気を分けてくださったきんさん、ぎんさんのご冥福を心からお祈り致します。 えんがわ【縁側・縁頬】 1 住宅などで部屋の外側に設けた板敷。戸外との境に雨戸やガラス戸を立てるものとそれのない濡れ縁とがある。 2 江戸時代、奉行所の法廷の一部。 3 江戸時代、登城した武士の詰め所となり、また、御目見人の披露などの行なわれた場所。江戸城内大広間、菊之間、御黒書院、御白書院、御右筆部屋などにあった。 国語大辞典(新装版)小学館 1988 おめみえ【御目見・御目見得】 1 目上の人に面会すること。お目にかかること。 2 特に江戸時代、将軍に直接お目通りすること。 国語大辞典(新装版)小学館 1988 |
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