悪霊のいる部屋 |
|---|
新しい家に入居してから体がだるい、目がチカチカする、何かが乗っかっているように肩が重い…。こんな症状が起きると、これは家相が悪いせい、はたまた悪霊の仕業ではないかと心配される方が少なくありません。21世紀に「悪霊」というのもおかしな話ですが、実は、家の中に取り付く“悪霊”は、現代にも存在しているのです。![]() 家相や風水でいう「気」という言葉。これは、よく霊的なものとして捉えられたりもしますが、「気」とは「空気」に他ならないのだという私の考えは、以前の記事、「よい気の部屋に住みたい!!」でもお話させていただきました。実はその空気の中に、現代の悪霊がいるのです。ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどといわれる悪霊が…。 これらは、鼻や喉の粘膜を刺激したり、神経機能や中枢神経の発達に影響を及ぼしたり、中には脳や肝臓に影響を与えるものもあるなど、人間の体にさまざまな影響を及ぼすおそれがあるのです。TV番組でよく見る“霊や祟り”などより、この悪霊の仕業のほうが、はるかに性質(たち)が悪いといえるでしょう。 もうお分かりの方も多いでしょうが、この悪霊たち、大きな社会的問題にもなった「シックハウス症候群」の原因となる物質なのです。これらは、住宅内装材の接着剤や塗料などに含まれる物質で、住宅部材以外にも、家具や生活備品など多くの物に使用されているものなのです。ですから、どんな家でも、まずこの悪霊たちはいると考えたほうがよいのです。 私の現在の住まいは5年前に建てたものですが、以前の住まいでは、入居してからしばらく、目や鼻、喉が痛いという「シックハウス」に悩まされました。ですから今の家を建てる際には、クロスなどの内装材や接着剤も、できる限り無害で安全性の高いものを選んだのです。しかしそれでも、悪霊たちは思いのほか存在していたのです。 ちょうど現在の住まいに入居したころ、「シックハウス」がTVなどでも大きく取りあげられていました。そんな時、財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが、シックハウス症候群の研究対策のために、室内空気環境の実態調査を行うことが発表され、モニターを募集していたのです。「何でもまず自分で試してみる」のがスタンスの私は、早速モニターに応募しました。そして運よく、わが家もその調査対象の1軒に入れていただいたのです。 ![]() そして、平成13年の1月を皮切りに、13年8月と11月、14年7月と11月の計5回、室内の化学物質を測定していただきました。結果はというと、当時あれだけ対策して建てたはずの住まいから、13年1月の初めての測定時で、基準値を超える数値が出てきたのです。正直、驚きました。まあ測定時は、24時間窓を閉め切った気密状態で測定をするので、無理のない話ではありますが、それでも基準値を超えているというのは、さすがにショックでした。特に第1回の1月という時期は、夏場と違い、有機性化合物が発散しやすい時期ではなかったですからね。 ちなみに以下は、第1回の計測値です。 ■ホルムアルデヒド濃度0.07ppm <(室内濃度指針値0.08ppm) 人が暴露した(さらされた)場合の鼻咽頭の粘膜への刺激があるといわれている ■トルエン濃度 0.12ppm >(室内濃度指針値 0.07ppm) 人が暴露した場合、神経行動機能及び生殖発生への影響があるといわれている ■キシレン濃度 0.01ppm <(室内濃度指針値 0.20ppm) 妊娠したラットが暴露した場合の出生児の中枢神経の発達への影響があるといわれている ■エチルベンゼン濃度 0.01ppm <(室内濃度指針値 0.88ppm) マウス及びラットが吸入暴露した場合、肝臓及び腎臓への影響があるといわれている 以上のように、トルエンに関しては指針値を大幅に超えていたのです。トルエンは主に、塗料や接着剤の溶剤に含まれている物質です。当時は合板製のボックス家具を多用していましたので、これが原因かな?とも思いましたが、2回目以降の測定では、このトルエンの数値も徐々に下がり、最近は24時間閉め切った環境でも、すべて指針値を下回る結果になっています。 幸いわが家は、すべての居室に「熱交換型空気導入換気扇」を装着しておきましたので、実際に目や鼻が痛むという症状に悩まされることはありませんでした。しかし、全国には、有機性化合物と呼ばれるこれらの性質の悪い悪霊どもに、悩まされている方が非常に多いのです。そこで次のページでは、現代の悪霊「シックハウス症候群」の対策法について、お話したいと思います。 「シックハウス症候群」には、2つの主原因があると考えられています。1つは、有害な化学物質を家庭内で使用している、もしくは使用して施工していること。もう1つは、気密性能がよすぎる住まいに住んでいることです。極端な話、有害な化学物質を多量に使用して住まいを建てても、常時空気が入れ替わっていれば、それらの化学物質を含んだ悪い空気は、住まいから出ていくものです。逆に、十分気を配って施工をしても、気密性能の高い家では、わずかな化学物質が人間に影響を与える場合もあります。まずは、とにかくよく換気をすることが、一番の対策法なのです。 窓を定期的に開ける。換気扇を使って換気する。できれば、熱交換型の換気扇で常時換気をする。また、温度が上がると化学物質の放散量が増えることから、室内温度が上昇しないように、夏季はブラインドやよしずなどで遮光をすること。芳香剤や殺虫剤などの使用に際しては、標準使用量を守ること。燃焼ガスを発生させるストーブなどはできる限り使用しないことなど、きちんとした対策をすれば、かなりの効果が期待できるはずです。 しかし、これらさまざまな対策を施しても、室内から悪霊が抜けきらない場合もあるでしょう。そんなときは、シックハウス対策専用の空気清浄機などを利用するのもよい方法です。 ![]() 簡易的なシックハウス対策機能を備えた空気清浄機もありますが、上記の写真の商品は、本格的なシックハウス対策型の空気浄化機です。ホルムアルデヒドの除去性能に優れ、一般家庭の他、ホテルや病院、保育園や福祉施設などでもよく使われています。人間が健康に暮らしていくことを願う家相学の観点からも、シックハウス症候群は放っておけるものではありません。 「シックハウス」でお悩みの方、このような“秘策”もあることを知っておいてくださいね。シックハウスに悩む方の場合、家を建て直したり、大幅なリフォームをされたりするケースも多いようですが、どんなに対策をしても、完全にこれらの化学物質をなくすことは難しいのが現状です。なぜなら住宅以外にも、家具や衣類、洗浄剤や化粧品などにも含まれていることがあるからです。また体質的に、微量でも反応してしまう方もいらっしゃいますからね。 「シックハウス」の原因となるものはできる限り取り除き、とにかくよく換気をすること。そして、空気清浄機や空気浄化機などで対策をして、現代の悪霊に立ち向かいましょう。くれぐれも除霊のお祓いをする前に…。 |
| このサイトをご利用いただく際の、著作権に関するお願いがございます。 (C)copyright 2005 家相研究家 小池康壽 |